[PRE-ORDER] Masayoshi Fujita - Migratory

Erased Tapes

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レーベル : Erased Tapes
品番:AMIP-0365  / ERATP167LE/ERATP167LP
フォーマット:国内流通盤CD / 輸入盤LP(限定Clear Vinyl)/ 輸入盤LP
発売日:2024年9月6日
輸入盤LPには
DLコードとポストカード封入

自然の中で暮らし音楽を作るという長年の夢を叶えるため、2020年、13年間過ごしたベルリンを後に家族とともに兵庫県北部の香美町に移住。

使われていない保育所を借りて自身の音楽スタジオ「Kebi Bird Studio」として改装。帰国後初めて日本で制作したアルバムとなる「Migratory」が生まれた。このアルバムでは、藤田の代名詞ともなっているヴィブラフォンの音を巧みに再構築しながら、2021年のアルバム「Bird Ambience」で初めて取り入れたマリンバとシンセサイザーを使った音楽的実験を続けている。この実験精神は、今なお高い評価を受けているヴィブラフォン三部作「Stories」(2012年)、「Apologues」(2015年)、「Book of Life」(2018年)から続くものでもある。

 今作には、ゲストアーティストとして参加しているMoor Motherのポエトリー・リーディング(Our Mother's Lights)やHatis Noitのボーカル(Higurashi)、そして雅楽で使用される笙とサックスが新たに加わる。

2021年にスウェーデンのストックホルムでの滞在制作の際、スウェーデン人の作曲家であり笙奏者のマティアス・ホールステンと出会う。短い会話で意気投合した二人はその後も連絡を取り続け、ホールステンが来日した際藤田のスタジオを訪ね、「Yodaka」を含む3曲で聞かれる笙の録音をするにいたった。

もう一人のコラボレーターであるアメリカの詩人Moor Motherは、藤田に彼女の次のアルバムでのヴィブラフォンの演奏を依頼し、その返礼として「Migratory」の中心曲とも言える「Our Mother's Lights」に彼女の力強い声を吹き込んだ。藤田はこれについて、「この曲はアフリカとアジアの雰囲気を持っていて、彼女の声は曲のイメージにぴったりだ」と語っている。

Bird Ambience」と同様、このアルバムは鳥たちからもインスピレーションを受けている。アルバムタイトル「Migratory」は、アフリカ、東南アジア、日本の間を旅する空想上の渡り鳥のイメージから生まれた。鳥たちが眼下の大地からきこえる音楽を聴き、彼らの空からの視点は、音楽や土地の国境を曖昧にする。

藤田は「こういったアイデアやイメージは、自分自身の海外での生活や故郷に戻る経験が元になっているのと同時に、アルバムに参加してくれたアーティストたちも国境を越えて旅をしたり異国に住んだりしながらもどこか自分たちのルーツに導かれる、というようなことが合わさってインスピレーションになっています。」と語っている。

藤田の両親もタイで15年以上生活していた。両親が日本に帰国し、2023年初頭に母が他界した少し後、藤田は父親を気分転換にと、孫たちの顔を見にくるよう兵庫へ招待した。生涯音楽家である父親はサックスを持参し、二人でスタジオで時間を過ごしながら録音をし、3曲の素晴らしい作品が生まれた。特に、サックスとマリンバの音色が調和して新たな芸術的領域を示しているジャズ風の「Blue Rock Thrush」は際立っている。

自然は藤田にとって常にインスピレーションの源だが、「Migratory」ではさらにその存在感を増している。アルバムで聞かれる、穏やかだが注意深く配置されたフィールドレコーディングからもそれを伺い知ることができるが、最も重要なのは、藤田が強調するように「自然は、リスナーが曲から想起されるイメージの中に存在する」ということだ。著名な小説家で旅行作家のピコ・アイヤーによって書かれたアルバムのライナーノートには、彼が音楽を聴いているときに聞こえてくる日本のことが描かれており、それは藤田が、想像上の鳥たちの音楽的移動を鮮やかに描き出すのと同じように、私たちを諭し、包み込んでくれる。


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